Oomph! - Des Wahnsinns Fette Beute

Des Wahnsinns Fette Beute

Des Wahnsinns Fette Beute

ドイツのNeue Deutsche Harteグループの11th。
ここ最近はメタル寄りの作品を出していた彼等だが、流石に飽きたようで色々な道を模索し始めた。とはいえキメの哀愁は健在なので安心安全に聴ける。とはいえ近作はエレクトロの比重が高く、ここ最近の彼等が好きな向きにはお薦めできない。インダストリアル・メタルに戻った曲があれば、エレクトロなボディ・ミュージックをやったり、トランスっぽかったり。デビューの頃に比較されたラムシュタインとは明らかに違う道だ。ラムシュタインはもうエレクトロ要素はあれどもう唯のメタルバンドでしょう!(でも2009年に出した「Liebe Ist Fur Alle Da (Dlx) (Dig)」は凄くマッスルボディ・ミュージックで好き)
シングルカットされた曲はなんだかエロスただようジャジーなPigとデペッシュ・モードが混じったようなオルタナティヴ・ロックだし。1、2曲目がこの路線だったのでそのまま進むかと言えば、次の曲はエレクトロ要素満載な打ち込みボディ・ミュージックだったり。その後もエロス満載なPigだったり、アイスブレイカーなインダストリアル・メタルやトランシーなシンセが疾走するボディだったり。よく言えば結構バラエティに富、悪く言えば散漫なのだけど、一本調子よりは面白いので、しばらくの作品もこういう路線で行って欲しい。
前作のメタル一色よりも、様々なジャンルに挑戦し色とりどりなアルバムに仕上がった。でも彼等の十八番哀愁は健在だ。今年のベスト。お薦め。