Babyland - Total Letdown

Total Letdown

Total Letdown

アメリカのElectronic Junk Punkデュオの2nd。
1stよりも若干音に厚みが増したもののまだまだチープでスカスカな印象。スーパーファミコンNitzer Ebb、フィータスというか。金属音がガッシャンガッシャン聴こえているのだけど、工業的ではなく、どこかPCM音源を通した金属音というか……。そんなドット絵で表される世界にぴったりなジャンク・ミュージック。歌詞は英語なので分からないが、しょうもないことを歌ってたらイイナ(起きたら「いいとも」が始まってたとか)。
先ほどフィータスを挙げていたが、このデュオ全きフィータスを参照している。フィータスがジェームス・ブラウンのマントショーをインダストリアル/ノイズ化したように、こいつ等はそれを拡張し遊びとしかいえないような世界観を構築している。フィータスは音に似合わず結構終末的な冷たい歌詞を歌っているが、このデュオは音だけを聴いてると(歌詞はわからんが)砂場で砂を食うガキ気分で朴訥とした音。そういう意味ではいつまでも遊びで行こうというビー素ティ・ボーイズのインダストリアル・ボディ・ミュージック版かもしれない。きくだけで鬱々とした気分が晴れ面白い気持ちになるのだが、1つだけ面白くないとこがある。それはあんまり金属音にこだわっていないとこだ。前述したように金属音は16bitのPCM音源を通したような粗雑な金属音。ノイバウテンやテスト・デパートメントと比べると迫力が無い。まぁノイバウテン並みにすると全体の世界観を壊しかねないか。
前作の8bitから二倍の16bitになって厚みが増したが、相変わらずのチープ感がある。いつまで続くこの遊びボディ・ミュージックは。お薦め。