Skinny Puppy - Too Dark Park

Too Dark Park

Too Dark Park

カナダの猟奇的EBM/インダストリアルバンドの6th。
前作はミニストリーのアルを迎えてインダストリアル・メタルに挑戦していたが、今作は「Vivisect Vi」の頃に戻ったようなエレクトロニックに拘ったアルバム。というより4th+5thといったところか。4thのぶっ壊れエレクトロ・インダストリアルと5thのノイズ・メタルの融合。この路線は次のアルバムで完成を迎えるが、個人的にはこのアルバムの方が好き。次はあまりにもやりすぎというか、ダウナー過ぎる(後にプログラミングのドゥエイン・ラドルフ・ゴッテルがヘロインの盛りすぎで死去という事実が7thアルバムを物語っている)。とはいえこのアルバムを最初に聴いた時には吃驚した覚えがある。エレクトロニックを出来るだけ汚く使い、壊れた機械のような音を出す。それでいてポップだ。このアルバムを聴いた後にNINの「Downward Spiral」を聴いたが、「なんだスキニーのパクリじゃん」と思った。そうこの手の音楽を知らないアメリカ音楽ファンはNINを知っていれば、すんなりと入っていけると思う&お薦めしたい。
NIN、マリリン・マンソン(マソソソは主にヴィジュアル)の原点はここにある。EBMの範疇に収まるにはあまりに大きすぎるし、toに「個人的にはこの時期、すでに自縄自縛に陥っていたEBMが 見出した唯一の突破口だったと思います。 EBMの到達点でもあり次への第一歩。」と書いているが言いえて妙だと思う。前述したとおりNIN、マンソンにも繋がってくるし、90年代中期以降のダークエレクトロにも大影響を与えたのは解ると思う。最高傑作。超お薦め。