今年良かったCD

Y2112y

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リラプス

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S.T.O.P.

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POSTHUMAN (ポストヒューマン +ボーナス・ディスク)

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  • アーティスト: JK FLESH (JK フレッシュ)
  • 出版社/メーカー: Daymare Recordings
  • 発売日: 2012/05/09
  • メディア: CD
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SQUARE THE CIRCLE 〈初回限定盤〉

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Man Made Machine

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Insurrection

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Final Electro Solution

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VANITAS

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Enter

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Airmech

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Wish Upon a Blackstar

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Decade 〈DVD付き初回限定盤〉

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今年は前半と後半でくっきりと分かれたように思う。
前半はミニストリーを始とするインダストリアル・メタル。後半はFront Line AssemblyやJK Flesh、Die Sektorといったブロステップ&レイヴ。
まさかミニストリー単体で新作をだしてくるとは思わなかったし、リリース直後は全く期待していなかった。期待しなかったのはMinistry & Co-Conspiratorsの「Undercover(Dig)」が凄すぎて、もうミニストリーでやることなんて残っているとは思えなかった。それにブッシュ大統領の時代ではないし…なんて軽く見ていた。しかしその低評価は先行シングルの「99%」のPVを見た時変わった。そうだアメリカでは1%が富裕層でそれ以外の残りが99%というウルトラ格差社会だったのだ。その現実にアルは立ち上がった。打ち込みビートとうるさいメタル・ギター、デジタル・リフ、ノイズで噴きあがった。一方で90年代のFront Line Assemblyを思い起こさせるようなサイバーパンクなインダストリアル・メタルをHardwireや32Crashが魅せてくれた。温故知新とはこのアルバムを指すのだろうと思った。
さて後半はブロステップ(ここではダブステップと同義にする)だ。今年のKornのアルバム「Path of Totality」で始まったかのように見えるラウドやメタルといった所謂アメリカ周辺のオルタナでのブロステップの隆盛。しかしそれは合っているようで違うと思う。2000年代後半のミート・ビート・マニフェスト、スコーンのアルバムを聴けば解ると思うが、いち早くブロステップを取り入れている。スコーンに関しては90年代からダブとメタルの融合に積極的だったので、2000年代初期に生まれたダブステップを取り入れるのは不思議ではないと思う。がミート・ビート・マニフェストダブステップを用いたのには驚いたと思う。90年代後半までインダストリアル・ノイズとブレイクビーツの融合に熱心で世界のオルタナ含むインダストリアル界隈に影響を与え続けていた彼等がまさかダブステップにハマるとは……。いささか強引だが、このミート・ビートが昨今の流れの源流になっているような気がしてならない。その流れがダークエレクトロだろうが、インダストリアル・メタルだろうが、EBMだろうがブロステップに向かわせている。
レイヴの隆盛についても書いて終わりにしようと思う。また強引だが90年代初頭に現れたレイヴ・ミュージックをこの2010年代に正しく解釈したのはラウドやインダストリアルの面々ではないかとふいに思った。レイヴから生まれたはずのジャングルがなにやら家で聴いても耐えるお洒落な所謂ドラムンベースというジャンルに堕ち(怒らないでくださいねw)、スピリチュアルな言説がアーティスト側から垂れ流され個人的に退屈なものに成り下がったとこに、元ラウド関連のバンドをやっていた面々で結成されたケミスツの「Join The Q」が落とされた。これは革命的だったと今は思う。それまでにあった頭でっかちな(これは個人的な感想ですからねw)音楽をうるさいギターと初期のジャングルを感じさせる勢いでぶっ飛ばした。当時のアシッドエレクトロの影響もあると思うが増幅されたビリビリ(not御坂美琴)とくるベースラインは飛ばしてくれた。その後ケミスツは2ndでエンターシカリを迎え、いよいよにラウドとの結び付けを強固にしていった。そこにCelldweller(未だにどういう風に読むのか分からない)がケミスツをインダストリアル的解釈でアルバムをリリース。FLAとケミスツの融合はEBM及びインダストリアルシーンの新たな一手を感じさせた。また川田まみのアルバムもCelldwellerのアルバムと不思議な同期を見せたのは2012年の最高の収穫だと思った。
「来年も素晴らしい音楽に出会えることを期待して」という言葉で今年最後のエントリーを終わろうと思う。