Armageddon Dildos - Untergrund

Untergrund

Untergrund

80年代後半から活動しているドイツのエレクトロ・インダストリアル・デュオの8th。
この2人組み、当初はNitzer Ebbのフォロワーだったのだが、2nd辺りからスラッシュ・ギターを取り入れ始め、3rdで90年代流行のインダストリアル・メタルに転向。90年代に入ってNitzer EbbやDie Kruppsがインダストリアル・メタルに転向したのに乗ったのでしょうかね。でも多くのボディ・ミュージックが転向に失敗した中では結構健闘していたと思う。個人的に3rdと4thは90年代の彼等の最高傑作だと思う。まぁどこかで聴いたようなものなんだけどw
とここまでこの2人組みの過去を書いたが、今回紹介するアルバムは先に書いたモロ90年代のインダストリアル・メタル路線。温故知新とはこのアルバムを指すのだろう。まだまだボディが優勢だった2ndとミニストリーの「Land of Rape & Honey」を思い起こさせる工業電子メタルとDie Kruppsの融合とも言える3rdが交互に挟みあって構成されている。あとFLAの「Hard Wired」も思い出した。
とここまで書いて思ったけど、これ90年代初期のインダストリアル・メタルの総決算だわ。各々のバンドがEBMを残しながらもメタルに挑戦していたあの頃を……(や自分はリアルタイムで90年代初期のインダスメタルを聴いてきていないですのでこの文章は後追いの妄想ですwだってミニストリーの「詩篇69」が発売された頃ってまだ自分小学校入りたてですもんw)。
打ち込み筋肉ビートの上をノイズ、アシッドなシンセ・ベース、冷たいシンセ・メロディ、荒々しいスラッシュ・ギターが疾走し、厳ついヴォーカルががなり立てるこのアルバムは2010年代にあって90年代初期にトリップさせるEBMを残したインダストリアル・メタルだ。90年代前半のDie Krupps、FLA、Nitzer Ebbが好きな人には超がつくほどお薦め。