Skinny Puppy - Bites

Bites

Bites

1st。
随分前に買って一回聴いて放って置いたけど、何の気なしに聴いてみたら良かったので紹介してみたい。
歴史的コンピ「This is Electronic Body Music」に収録された「Assimilate」が冒頭から始まるので、もしかしたら結構売れたというか有名なアルバムなのかもしれない。
そんな説明文はさておきこのアルバム、ポーション・コントロールですよ!まんまポーコン。ケヴィン・キーとかスーサイドに影響されて始めたとか言ってるけど、やっぱりポーコンの方が色濃い。がしかしダウナーなとこはスーサイドでしょう。あとゴス&ポジティヴ・パンク。初期のライブ映像はバウハウスのスタイルにそっくりだそう。かった当時(2006年辺り)はまだEBMを聴き始めたばかりで気が付かなかったけど、今聴くとポーション・コントロールだわ。先に挙げたポーコンが物語るように、この頃はまだ後のホラー/スプラッター味が薄いというか、機材のチープさで表現しきれないように思える。ギターもあんまり使ってないし、完全に近い電子音楽といった風。買った頃は「Too Dark Park」で酔ってたから、このアルバムのシンプルさや刺激の無さから放ったのかもしれない。でも久しぶりに聴いて、いいなぁと思った。ポーコンらしいというのもあるけど、メロディに凄くロマンや荒涼を感じる。それは初期のModel 500デリック・メイなんかに近いロマンと80年代中期のSPKやキャバレーヴォルテールの冷たく荒涼とした音が混じっていると表現すればいいのだろうか。あと80年代後半以降のスキニーのアルバム群がどこか密室的なのに比べてこのアルバムは開けている。この開放感は今気が付いたが、OMDに近い。OMDの「Architecture & Morality」を80年代後半のSPKがリミックスしたような趣。
ポーコンを主体とし、80年代ニューウェイヴも感じる今のイメージとはすこし違うスキニーが味わえるアルバム。80年代のEBMが好きな向きにはお薦め。