Laibach - Let It Be

Let It Be

Let It Be

スロヴェニアのインダストリアル/EBM系バンドの4th。
今までクィーンのカバーやらを演ってきた彼らが一枚というかビートルズの「Let It Be」を丸ごとカバーしたアルバム。しかし当の「Let It Be」が収録されていないという面白さがこのアルバムには満載。彼ら曰く前作「オーパス・デイでカバーした。「FIAT」という曲で聴くことができ。それ(FIAT)はラテン語で「Let It Be」を指す」とのこと。
それはともかく、このアルバムを聴くとビートルズなんて何処へやら、やっぱりハンマー・ビートの上を大仰なオーケストラといかつい声がシャウトするライバッハ。というか自分がビートルズの「Let It Be」というアルバムを聴いたことが無いから比べようが無い、なんて致命的なことで「じゃあ、なンで紹介文を書く?」と思う向きあれば「いや、このアルバムは素晴らしいンだ!」と返したい。
そう!このアルバム素晴らしいのですよ。前作の大仰なオーケストラをそのままによりエレクトロニック・ボディ・ミュージックとしてのビート感を強くしたとこが。当時からインダストリアルまたはEBMの範疇で語られることが多かった彼らだが、前作の「オーパス・デイ」を聴くと時代が時代だったらプログレに入れてたのでは?と思うような曲が大半だった。だから彼らをEBM系バンドとするのはちょっと無理なのかも?と思ってた所(しかし6年前wこのアルバムは1988年ですぞ!)にこのアルバム。これなら確かにEBMだし、EBMのアルバムとしても完成度がやたら高い。
DAFやニッツアー・エブを彼ら流に料理したとこでしょうか。いまだ建国されぬ国に誇り感じ行進をしたくなる……なんだか不思議な気持ちを味わいつつも解放感も有り、お外で聴きたくなる俺によし、うんよしなエレクトロニック・ボディ・ミュージックであった。
以上!個人的にライバッハのEBM的側面の最高傑作だと思ってます。ちょうお薦め。