Noise Control – My Fight

My Fight

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またしてもEBM Kult Klassiker!シリーズ……ではなくて今回はFrankfurt Techno Kult Klassiker!……でもまぁ冒頭のシリーズにおける一枚だと思って貰っていいです。
というのもニュービートだから。ニュービートについては何回かこのブログでも書いているので本エントリでは省略するが、本エントリしか読まないならEBMとほぼ等しいで良い。本エントリで印象付けたいのが、このレーベルとこの音源をリアルタイムで出していたレーベルとその周辺のレーベルのこと。
先ずInfacted Recordingsから書くとこのレーベルは2003年に始まって現在進行形のEBM(ダークエレクトロやフューチャー・ポップ)をアルファ・マトリックスと同じく欧州EBMを牽引している。
次にZoth Ommog。1988年にイタリアEBMの雄ことパンコウのシングルから始まりシーンを席捲していた「ニュービート」を多く出していたが1990年代前半からは(1990年代の)インダストリアルに傾倒していくが2000年を超えることが出来ず倒産したもよう。
最後に周辺。1980年代後半、前述した通り「ニュービート」が席捲していたが、Zoth Ommog以外ではNew Zone、Suck Me Plasma、R&Sなどがあった。R&Sを除外すると全て親レーベルがMusic Research GmbHというもの。この親レーベルはドイツのフランクフルト周辺の所謂「ニュービート」レーベルをその下に置いていたようだ。そしてこのフランクフルト周辺というのが面白くて当時ドイツでイビサ旅行が盛んな都市だったようで、イビサというのは……。つまり1990年代以降はトランスが盛んになっていく都市だということ。でそこから冒頭の「Frankfurt Techno Kult Klassiker!」と繋がる。つまりそのフランクフルト・テクノを作り上げたのがZoth Ommog、New Zone、Suck Me Plasmaという「ニュービート」レーベルだからだ。「テクノ本」にて卓球さんがフランクフルト(テクノ)については「フランクフルトは最初、ボディぽかった。Suck Me Plasmaがその典型」と書いてある。
つまるところ本エントリで紹介する盤はトランスとEBM分水嶺を示しているということ。この分水嶺はこの盤だけでなく様々なコンピやアルバムでも聴くことが出来る。一番解り易いのがコンピで試にドイツ、ベルギー、イタリア産でタイトルにアシッドやテクノとついている1980年代末期から1990年代初頭にかけてのを聴いてみるとなんだか記号の様なアーティスト名に混じってEBM系のバンド達が入っていたりする。詳しく書くとイタロ・ディスコの専門レーベル的なZYXも関わっていたレーベル「Techno Drome International」だろうか。ここの「テクノ」とある題名のコンピを入手できたのなら本エントリで書いていることが嘘ではないと思って貰えることだろう。
あと実はこのプロジェクト、Infacted Recordings創立者がいたりして面白すぎるのだが(だから再発されたのだろう)、その辺からも掘り下げて行きたかったのだが……もう疲れてしまったので他のエントリでいつか書いていきたい。