Psychopomps – Pro-Death Ravers

Pro Death Ravers

Pro Death Ravers

デンマークのエレクトロ・インダストリアルバンドの2nd。
このバンド、1stはレザーストリップ、クルートのクラウス・ラーゼンがPちゃんでそのラーゼン色が強くレザーストリップとクルートが半々になってたコンピだった。
が、本エントリで紹介したい二枚目からはセルフP。そんなことから独自の音が聴こえてくるのかといえばそんなこともなくクルート型のくそ重くて暗いインダストリアル・スラッシュ・メタル。この路線はその次のアルバムまで続くので最初から彼らが目指していた音像なのかもしれない。でもシングルではレザーストリップなトランスEBMを奏でているのでわからなかったりする。
しかし、1stのそれとは明らかに違ったスピード感が本アルバムの魅力だ。「Pro-Death Ravers」という題名から解るように当時、デス・テクノ、ハードコア・レイヴでのBPMが高め(180オーバー)な曲でドーピングして踊り狂った後に沸騰死していたレイヴァー風情と(詳しくないのでどんどん突っ込まれる承知で書くが)速いスラッシュ・メタルがこのアルバムでは結託している。
EBMの暴力性をとことんまで煮詰めてアシッド・ハウスとヒップホップのテイストを突っ込んだハードコア・テクノことデス・テクノとノイズ・インダストリアル、スラッシュ・メタルの3身合体の結果がコレ。邪教の館の主も「合体事故では?」と疑う内容だが、好む向きにはサイコーの悪魔。クルートの1stが好きな向きにはちょうお薦め。