Missing Foundation - Missing Foundation

Missing Foundation

Missing Foundation

アメリカのノイズ・インダストリアルグループの1st。
1980年代後半、多くの初期ノイズ系のアーティストやバンドたちはダンサブルな音を奏でていた。轟音ノイズはパワーエレクトロニクスに纏められ、ジャンルの立役者たちは前述した通りダンスビートを取り入れ所謂「エレクトロニック・ボディ・ミュージック」や「ハウス」へと移行を済ませていた。
しかし、その一方で旧来のノイズ……というよりもそのノリを受け継いだようなものも出てきた。それが本エントリで紹介するグループだ。当時(1980年代後半から1990年代初頭)このグループのような音を「ジャンク」と、この日本では表わしていた。ハードコア・パンクとノイズが混ざったノイズ・パンクはスワンズ、ゴッドフレッシュ、ビック・ブラック、コップ・ショット・コップ、プッシー・ガロアなどの音がジャンクと呼ばれていた。
一様に速さよりも重みに力を入れた音がUSジャンクの特徴だろう。USハードコアが速さよりも重みを重視していたこととそれは同期する。
そう!所謂「ジャンク」はUSハードコア(パンク)とテスト・デプト、ノイバウテンのようなメタル・パーカッションをガッシャン!ガッシャン!させるインダストリアル・ビートとの融合なのだ。ヨーロッパのインダストリアルビートがアメリカに渡ったことで起きた変化の結果が「ジャンク」なのだろう。まぁそれを初めに実践したのがスワンズだったのだが……。
その辺に転がってるドラム缶を叩いているようなメタル・パーカッションの上を不穏なサンプリング音にノイズ・ギター、重くファンキーなベースライン、そしてディストーション・ヴォイスは君の部屋にニューヨークのスラム街という都市地獄を具現化させる。げに恐ろしき音楽だ。圧倒的!ちょうお薦め。買え!以上!

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