Mark Stewart - Metatron

Metatron

Metatron

イギリスのポスト・パンクバンド、ポップ・グループのヴォーカル、マーク・スチュワートの3rdソロアルバム。
一枚目からバックにOn-U勢(エイドリアン・シャーウッド、キース・ルブラン、スキップ・マクドナルド、Doug Wimbish)を迎えて、ハードコア・ダヴ、インダストリアル・ダヴを実践していた。このアルバムも1stの路線とはあまり差異が無い。しかし、前作がポップス路線に傾いた曲もあったので、その延長線上かと聴く前は思ったが、今作においてそれは一切無のインダストリアル・ハードコア・ダヴが満載。
この時期、On-U勢は多くのEBM系、インダストリアル・ロック系のバンド、アーティストを手掛けていたが(一番有名なのがナイン・インチ・ネイルズ)、それはこのマーク・スチュワートのソロ音源に因る部分が多い。ホワイトハウスに代表される絶叫パワーエレクトロニクスをダヴ化したような音は多くのインダストリアル、オルタナティヴバンドに衝撃を与えたのは想像するに難くない。
またこのアルバムは当時のEBMやアシッド・ハウスをも取り入れているが、それは後にテクノヴァなる名義でトランス・ダヴを展開するデビッド・ハーロゥの仕事だろう。マーク・スチュワート流のミニストリー、アシッドが聴けるのはこのアルバムだけだと思う。
よりハードコアなインダストリアル、パワーエレクトロニクスとダヴの融合の深化とエレボディ、アシッドともリンクする音は刺激的過ぎて誰にも真似できない境地!ウルトラ・マスト・バイ!以上!