V.A. – Dancing In Darkness

Dancing in the Darkness

Dancing in the Darkness

1980年代のインダストリアル・ビート、EBM、ダークウェイブ系の音源を集めた盤。
あれ?このジャケ、どこかで見たことがあるぞ……?と思った向きには(多分)説明不要のコンピレーションだと思った。レーベルもPlay It Again Sam(略してPIAS)こと[PIAS]だしね。
しかし、あの時代のあのコンピは題にあるように「コレはエレクロニック・ボディ・ミュージックだ!」と一緒くたにネオンなんちゃらやクリスなんちゃらやカサンドラなんちゃらをフロントなんちゃらと並べておりましたが、今回はジャケにちゃんとEBMの他にブラック・シンセとかダーク・ビーツとか表記があります。
中身も同じかと思えば(最初に見た時は再発盤かと思っていた)、TG、DAFCabaret VoltaireMeat Beat Manifestoといったルーツ的だったり、その当時では微妙に外れていた音源も入ってマス。Polyphonic Size、Dirk Da Davo(ネオン・ジャッジメントのヴォーカル兼ギター)といったもろニュー・ウェイヴの残党的な音も入っているのは全てがフラットになった今だからだろうか。まぁ、EBMもNWの残党的なジャンルではあるけど。
でもUKの大都市で生まれたようなNWとは違って、郊外や地方の都市で生まれたような微妙に垢抜けない音に仕上がっているのがこのジャンルの良さだと感じる。このコンピに収録されている音源も前述したルーツ的な音源を除けば、ベルギー、旧ユーゴスラヴィアアメリカのサンフランシスコ出身者だったり。
この手のジャンルをある程度聴いている向きには全く新鮮さはないけど、クレジット兼(デザインがジャケ画の)ポスターも付いてくるのでそういうものや記念碑的なものが好きな向きは買ってみては如何でしょうか?ちなみに自分はポスター目当て。あとリアルタイム世代は懐かしさで思わず手に取ってしまうのでは?
遂に本家本元が動いた!次の(PIASの)動きに要チェックやで!