Project Pitchfork - IO

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ドイツのダークウェイヴグループの5th。
ジョイ・デイヴィジョン、バウハウス、その子供達であるサザン・デス・カルト、セックス・ギャング・チルドレン、エイリアン・セックス・フィーンド、レッド・ローリー・イエロー・ローリー、クリスチャン・デス……。
ニューウェイヴはポスト・パンクからポジティヴ・パンク、ネオサイケという「陰気な音楽」を多く産みだしたが、1980年代後半に欧州やUKを襲った「セカンド・サマー・オブ・ラブ」によりメインストリートから姿を消す。その手のレーベルはアシッド・ハウスへと移行したところもあったが、多くは倒産してしまったよう。かといってNW臭がする陰気な音楽を奏でるバンドが消えたわけでもなく、本エントリで紹介するグループがそれ。
このアルバムは1994年発表という時はジャーマン及びUKトランスやデトロイト・テクノが全盛期。当時はどういう扱いを受けていたのかは知らないが、ジオンの残党如くの地下活動だったことは容易に想像できる。
しかし、ダークウェイヴといっても1990年代のトランスを取り入れたエレボ的な展開にゴスなメロディを乗せており、そのような融合を試みることで健在ぶりを示していたように自分には聴こえる。またこの手のジャンルは当時、(1990年代の)インダストリアルやエレボ系のレーベルが熱心に取り扱っていたようで、このグループのエレボのりはそのせいもあるのかもしれない。
NW臭するネオサイケ、ポジパンにレザー・ストリップやアンプスカットを融合させたような音がひたすらに新鮮だ。こういう音がこの時代から飛び出してくるから旧譜漁りが止めれない。これらは自分のライフワークとしていきたいので今後も紹介していくだろう(物凄いゆっくりとしたペースで。こういう音源に対しては焦る必要がないので)。お薦め!