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Trisomie 21 – T21 Plays The Pictures

T21 Plays the Pictures

T21 Plays the Pictures

フランスのダークウェイヴ/EBM系バンドの4th。
ここ2、3年、1980年代中期から後期にかけてのフールズ・メイトという音楽雑誌のバックナンバーを収集しているが、面白いことだらけだ。それまで自分が得ていた情報、例えばニューウェイヴ、ニューロマンティクス、日本でいうとこのテクノ・ポップなどなど。これらはブームが過ぎるとそのムーブメントにいたバンド、シーンは生音に回帰していった……という情報は間違ってはいなかったが、そうでもない部分があることを先の雑誌を読んで感じた事だった。
そのそうでもない部分が本エントリで紹介するトリゾミー21の4th。このバンドの音を端的に紹介するとシスターズ・オヴ・マーシー、サザン・デス・カルト、クリスチャン・デス、セックス・ギャング・チルドレンなどなどの所謂「ポジティヴ・パンク」だ。この「ポジティヴ・パンク」は自分も聴き始めたばっかりなので、好む向きからすると可笑しい感想になってしまうが、エレクトロニックな質感を持ち、先に挙げたNWやニューロマを引き継ぐような音を奏でている。パンクなのに。ヴィジュアルにおいてもお化粧をしたりダークかつ耽美な部分もまた引き継いでいると思った。キュアーみたいなネオサイケをよりエレクトロニックにしたような感じといえばいいのかもしれない。それでもデペッシュ・モードまではいかないのだが。
でこういう「ポジティヴ・パンク」を聴いているとまだまだNWめいたシーンが1980年代半ばになってもそれなりに健在だった事実が見える。というかシーンがUK、日本の一部都市、ドイツから全世界的に移っているような感じさえ受ける。このバンドだってフランスなわけで。まぁ1980年代初期にもフランスNW的な盛り上がりがあったらしいのは知っているが。
そんな欧州のなんだか知らないがNW以降かつNW的な音像を奏でるバンドの受け皿だったのが「Play It Again Sam」というベルギーのレーベルだったみたいで、前述したポジティヴ・パンクだがエレクトロニック寄りの音を出したり、後に台頭するEBM系のバンドも多く出していた。個人的にはポジティヴ・パンクとEBMの区別がつきませんwあはは、凄い似てるよね。旧ユーゴのボルゲイジア、ベルギーのフロント242、ネオン・ジャッジメント、そしてこのバンド……。
ザイモックス、初期のネオン・ジャッジメント、キュア、セックス・ギャング・チルドレンが好きな向きにはお薦めできる内容。暗黒、耽美、哀愁が交差するとき……。