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Laibach- Jesus Christ Superstar

Jesus Christ Superstar

Jesus Christ Superstar

ユーゴスラヴィアのインダストリアル/EBM系バンドの7th。
前作のトランスを取り入れたエレボディから一転、今作はメタル!……といってもインダストリアル・メタル。アルバムタイトルからも解るようにマリリン・マンソンの「アンチ・クライスト・スーパースター」を意識しているというか挑発してますね……って調べたらほぼ同時期にリリースされてて、あんまり関係ないのかもw
元々このバンド、その井出たちから一点を貫く頑固な音楽を作る……と思われがちだが、全然そんなこと無くて躊躇する事無く流行りを取り入れる。でも3分で出来たような安易な流行音楽では無く自分達の幻想を生かした、彼等しか作りえないであろう音楽に仕上げてくる。しかもそれ毎作。このバンドが2010年代になっても生き残っている事実はこういう部分にあると思う。
でも今作でメタルというかインダストリアル・メタルを取り入れたのはちょっと彼等にしては遅すぎる感があって、なんだかこのアルバムの妙だなといつも聴くたびに思っている。いち早く1990年代初期のアルバム群はトランスやハウスを取り入れて、リミックス盤はジュノ・リアクターなんかの(当時はまだ未知の領域の)サイケデリック・トランス系のアーティストに頼んでいたぐらいだから。
でも旧ユーゴは東側といってもソ連とは壁が崩壊する云十年前から袂を分かつ東欧国。で、南は地中海に近いせいか結構西側のヒッピーが来たりしてそっち方面の文化が盛んかつ1990年代初期はレイヴが催されていたから、流行に敏感というものでは無くて、単にトランスの方が彼等にとって身近だけだったのかも。
でこのアルバム、凄いよ。ラムシュタインラムシュタインが好きな向きは聴いてみると面白いかもしれない。前作のトランスな電子音響とメタル、彼等本来の硬質エレボディ、インダストリアル性が混じり、トランシーラムシュタインと成る。
同時期のラムシュタイン、ディー・クルップスが好きな向きにはサイコーの熱きエレボディ混じるメタル。オーケストラもまたなんとも言えない異質さを醸し出し、ライバッハ印を印象づける。