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My Life With The Thrill Kill Kult - I See Good Spirits I See Bad Spirits

I See Good Spirits I See Bad Spirits

I See Good Spirits I See Bad Spirits

http://d.hatena.ne.jp/moistly/20140511の続き。
さて内容に移ろう。このアルバムを初めて聴いたとき、ゲートリバーブを掛けてスパッと切ったようなドラムの音に「あ、アート・オブ・ノイズっぽいな」って思ったと同時に今迄聴いたことがないようなロック。ビッグ・ビートやケミカル、プロディジーとも似通っていないロックンロール。あとになって気が付くけどそれは忌避していたアメリカのロックだったりカントリー、果てはブルースだったりする。
しかもそれでいてハードなエレクトロ・ビートや金属打撃音(後にメタル・パーカッションと呼ばれていることを知る)の上をディストーションが効いたギター、不穏かつ妖しげなサンプリング音が時に疾走したり絡んだりする。そして一番驚いたのが歌唱法だろう。あの(音が)割れに割れた、だみ声ヴォーカル。最初聴いた時はスピーカーが壊れているのかと思ったw
それまで聴いて来たUKや欧州のロックとは明らかに体系が違う上にエレクトロニックかつダンス音楽でありノイジーだった。これを御茶ノ水ジャニスで試聴した時、目の前に大海原が広がってくるような開放感がやってきた(その時、アシッドはやってませんぞ!あははw)、これから押し寄せてくる新たな電子音楽にわくわく感が止まらなかった。
それから聴くものはリヴォルティング・コックス、フロント242、フロント・ライン・アッセンブリー、WAX TRAX!、ネットワーク、サードマインド、PIAS、ニュービートなど等ばかりで、それまでのエレクトロやハード・ミニマルが急激に色褪せていった。この頃(2000年代後半)自分はエレクトロ、ハードミニマルを売りまくって、エレボディを買うというサイクルが2年ほど続いたように思う。棚からダフト・パンクの眷属的なエレクトロが消えて変わりにWAX TRAX!、PIAS、クレオパトラ、メトロポリス、Zoth Ommongが収まっていった。
本エントリは別に過去を貶めようとするものではない。10代でハマったエレクトロやハードミニマルだって素晴らしいものだった(最近またミニマル物を買い直したり聴き直したりしている)。でも何かの拍子で好きだったものが色あせて、他が鮮やかに見えてくることもあるのだという事を二十歳を過ぎて、遅ればせながらに気が付けたことは素晴らしいと今になって思う。
これからも自分は変わっていくだろう。暫くはこの手の音楽にハマっていると思うが一年後いや明日、いやいや数秒後はどんな音楽を聴いていることだろう。