Xymox - Twist of Shadows

Twist of Shadows

Twist of Shadows

オランダのダークウェイヴ/ゴスバンドのXymoxに改名してからの1作目(全体としては3作目)。
全体的な音作りは4AD時代から変わってないが、今作はポップさが売り。Depeche Modeの「Black Celebration」を思い起こさせるゴス&ダークさがあるのにも関わらず難解ではなく妙な明るさとポップがある。4AD時代の彼らはCureの域を大きく超えるものではなかったが、この作品でCureを越えたようだ。ゴシックかつ雄大な自然を魅せてくれる壮大さや妙に枯れたメロディにまたまた枯れた歌声が儚くも空間に消えていく。インディ時代も枯れたメロディを聴かせてくれたが、本作はそれとポップなメロディが結びついてロマンとともに哀愁を感じさせる。が残念なことにこの作品以降はハウスをやったりハードコア・テクノをやったりと混迷の時期に突入してしまう。また最近になってもこのスタイルの作品は無く、00年代のゴシック・エレクトロになってしまっている(でもゴスエレクトロとしてはレベルが高い)。
ちょっと前までは2ndが最高傑作だと思っていたが、今聴いて改めてこの作品の素晴らしさが分かった。間違いなく彼らの最高傑作だ。リマスターを希望したい。お薦め。