V.A. – Aktion Mekanik

Aktion Mekanik

Aktion Mekanik

ニッツアー・エブのダグラス・マッカーシーとコラボアルバムをだしたこともあるフランスのテクノ系アーティストが選曲したコンピレーションアルバム。
冒頭にも書いた通りニッツアー・エブの人とコラボしたりしてるのだけど、彼自身もテレンス・フィクスマー名義の音源でDAFやらニッツアー・エブのベースラインをサンプリングしたりするし、そもそもの構成がEBMだったりしてテクノよりもインダストリアル・テクノとかテクノ・ボディ・ミュージックと呼びたくなるほど。特に1stはその傾向が顕著でこの手のジャンルに詳しい人なら「あっ!これは……」と思うような内容。
で、このコンピは彼のサンプリングネタというかルーツみたいなものを開陳するもの。端的に表せば(EBM自体を知らない人への)種明かし。
まぁかくいう自分もリアルタイムでテレンス・フィクスマーを聴いた時はボディのぼも知らなかったから(当時はレンタルだったけど)興味を持って聴いた覚えがある。この辺りからEBMへの再評価みたいなものが始まって行った気がするな個人的には。その前からリッチー・ホーティンがMIXアルバムでニッツアー・エブを使ったりしてたけど「それは例外」みたいな扱いだったような気がする。でもフィクスマーが出てきて一気にタガが外れてかようなコンピが生まれて来たのだと思う。でもでも当時、自分はまだまだで「ふ~ん、こんなのもあるのか」位の関心だったな。DAFしか持ってなかったし。本格的にハマるのはエブ来日前後だったな。
ちなみにこのコンピを出したレーベル「Music Man Records」は調べたらベルギーで1980年代末期からスタートしたようで当時のベルギーにあった幾つかのレーベル同様ニュービートからテクノへと移行したようで、自分がリアルタイムで聴いてた頃はジャスティン・ヴェルクヴォイ、グリーン・ヴェルヴェット、パコウとかのハード・テクノが強いレーベルというイメージを持っていた。でも2000年代中盤からハードテクノが下火になって来て(シュランツへと移行した模様。当時は全く知らなかった。嗚呼!)ミニマル・ハウスとかのBPMがハウス並でメロウでお洒落な音が台頭し始めてテクノ自体に興味を失っていった。エレクトロ・クラッシュやハウスも好きだったけど、自分が好きだった「テクノ」はハードコアだったから。その後にインダストリアルやEBMにハマり始めたので、(そういう時期が来つつある頃に出た)このコンピは今から思うときっかけになった一つとしてあるのかもしれない。
購入が難しくないEBMへの入門盤。これからの人は買ってみてはいかがでしょう?