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Clock DVA - Buried Dreams

Buried Dreams

Buried Dreams

イギリスのインダストリアル系バンドの4th。
6年間の(正に)沈黙を経て登場したアルバムは前作から一転したフルエレクトロニック音楽。しかし手法的には変わってなくて、これが当時隆盛していたエレクトロニック・ボディ・ミュージックとリンクしており、パンコウ擁するイタリアのコンテンポ、アメリカのWax Trax!等からリリースされていたモヨリ。
でもそれは(個人的に)どうでもよくて本エントリで紹介したいと思ったのは、最近(ここ5、6年間)のヴァチカン・シャドウ、黒雨、あと一部のブロステップ(JK Fleshやヴェクスド)、(かなり強引に入れれば)ファクトリー・フロア等が響かせるものが本エントリで紹介するような陰気または暗黒的インダストリアルやEBMに近い雰囲気を持っているからだ。
いっつも曇っているような英国はシェフフィールドの情景から出てくるこの音楽は嘘偽りのない暗さに満ちていて、それが後期クロックDVAの素晴らしさの一つだと思う。また音楽性、ジャケット、映像に見えるようにサイバー・パンクやインダストリアル性も素晴らしい。曇りの日に聴くとなんとも言えない気分になること受けあいだろう。
その陰気かつインダストリアルな雰囲気が先に挙げたようなヴァチカン・シャドウらが作るものに見受けられる、というか復活してきたと表すべきなのかもしれない。90年代のワープなんかもそういう陰気な部分を含んでいたけど、インダストリアルなヴィジュアルを前面に持ってくるような音作りは無かったように思える。オウテカエイフェックス・ツインにはあったけど巧妙に隠蔽されていたような観がある。というか気がついていなかったのだけ、というのもあるような……。
それこそSPKやハンティング・ロッジなどのサイド・エフェクツもの、クラ二オクラスト、リチャード・H・カークのジャケットで中身がヴァチカン・シャドウやヴェクスドでも全然問題無い……いや、そうであるような音になっていると思う。そういう1980年代のノイズ・インダストリアルが持っていたそのものズバリの「工業」が復活してきた、と見てもいいのかもしれない。またノイズ・インダストリアル性にトランスやエレクトロが合わさってくるのはクロックDVAに見られるEBMにもあった要素で現在ではよりハードにトランシーにというもの。
なんだが、クロックDVAのアルバムを紹介していない別の紹介エントリになってしまったが、興味のある向きは本作と合わせて、ヴァチカン・シャドウや黒雨、ファクトリー・フロア等を聴いてみて欲しい。お薦め。