Dessau - Details Sketchy

Details Sketchy

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アメリカのインダストリアル系ロックバンドの2nd。
1stはミニストリーからアル、ベイカーがジョイ・ディヴィジョンのカバー曲で参加するのみだったが、今作はポール・ベイカーが作曲&Pちゃんとして数曲も参加。またディー・ワルツォーの面子も数曲参加。
前作はキリング・ジョーク的な暗黒舞踏が前面に亘って展開しているという素晴らしきアルバムだった。しかし、今作はその暗黒舞踏にトランシーなデジタル・リフが合わさるというウルトラ傑作に仕上がっている。
キリング・ジョーク的な暗黒舞踏と前述したが、元々この人達はEBM系の音、ニッツアー・エブや初期のミニストリーに影響を受けているせいか、直線的で疾走感もある。そして、本作はその持ち味を活かしながらのトランスっぽいデジタル・リフを加味している。ミニストリーのポール・ベイカーが書いている冒頭からしTB-303のアシッドベースが暗黒舞踏に絡むという圧倒的な音を魅せる。これは「脱インダストリアル宣言」でノイズやデジタルリフを排して純粋なメタルやハード・ロックに向かってしまったミニストリーにベイカーは何かを感じることがあったのだろうか。その後も激アシッドな呪術舞踏が続きつつ、アーシーかつダビーな4、5曲が良いアクセントになっている。
この2ndアルバムは、彼らの最高傑作ではないだろうか。ナイン・インチ・ネイルズ、KMFDMとも全く異なるインダストリアル・ロックが此処に……。要チェックやで!