Front Line Assembly - Improvised Electronic Device

Improvised.Electronic.Device

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カナダの強迫神経症EBMユニットの14th。
前作にあった、高速ブレイクビーツ、なんちゃってフューチャー・ポップは無くなり、90年代中期の頃のインダストリアル・メタルな曲が満載。前作は、00年代のインダストリアル界隈の音を自分達なりに再現してみました。こうですか!? わかりません。かなり狙った作風でしたが、たち帰って今作は思わず素が出ちゃったというか。あんまり策略も無い。これは、今現在のインダストリアル界隈に新しい動きが無いことを示しているのか、そうでないのか分かりませんが、このあんまりな90年代回帰は身も蓋も無い。と結構厳しいことを書きましたが、今作かなり気に入ってます。00年代の傑作「Epitaph」に匹敵するかも。先ほど、90年代回帰と申しましたが、今は2010年。機材の進歩か分かりませんが、昨今のKMFDMのように(90年代の彼らの楽曲より)低域がびしっと出てます。だから、最近のインダス好きも安心して聴けます。また、一曲MinistryのAl君をフィーチャーしていますが、大ヒット。Al君がプロデュースしたSkinny Puppyの「Rabies」を思い起こさせるようなスピード・インダストリアル・メタル・ボディ。ビキビキシンセ・ベースとスラッシュギターの絡みがいい仕事してる。これが90年代中期のインメタ路線を推し進めているんだなぁ。
思わず素が出たような、90年代回帰(でも00年代仕様)してしまった彼ら。お薦めです。