Ministry - Relapse - limited digipak

Relapse - limited digipak [Import, from UK]

Relapse - limited digipak [Import, from UK]

12th。
2007年作「Last Sucker (Dig)(以下前作)」で幕を閉じたはずの奴らが帰ってきた。まぁREVCOやMinistry & Co-Conspirators(以下Ministry&Co)で待たされた感はないのだけれど。
本作は13th Planet RecordsからではなくAFM Recordsという自分的にはヨーロッパの(主にドイツ系)のインダストリアル・メタルを出すレーベルというイメージが強いのでこの作品が出たのは当然と見る。そうこのアルバムは彼らの90年代初期誰もが口を開いて形容したジャンル「インダストリアル・メタル」の王道を行くものだ。前作はちょっとインダストリアルというかデジタル色の強いデジタル・スラッシュというべきジャンルに属するものだった。がここにきて解りやすいインダストリアル・メタルをやり出したのは、Ministry&Coでやってきたことの延長線上だ。しかしMinistry&Coは割と無責任かつ自由にやっていたのと比べて、このアルバムは力みや怒りが充満しているというか。あまりにも彼ら(といってもアルのソロといってもいい状態だが)公のイメージすぎるというか。でもそれを補って有り余る怒り。前作の怒りはブッシュ政府に向けていたものだが、今作は経済に向かっている。より個人的な生活感の溢れる怒りは現在では有効だ。
また前作同様全編に亘って打ち込みビート。やっぱねミニストリーは打ち込みじゃなきゃいかんですよ。ステージ上で身動きの取れないドラマーなんて彼らには必要ないです。トリプルギターで金網よじ登って客席にダイブですよ!メタル・パーカッションも俺に良し。
インダストリアル・メタル全盛のイメージを再現して古参を喜ばせ、より個人的な怒りを挙げ始めた彼らには敵無し。お薦め。